主治医の許可があれば旅行はOK
SNSでの発信は慎重に
休職中の3つ目の約束はSNSへの投稿についてです。
休職中に、病気になった土地を離れることを精神医学の用語で遠隔治療法といいます。人はストレスを感じていた場所を離れると、なぜだか気持ちが楽になります。休職中は主治医の許可があれば、日常生活=働いていた街から離れて、実家に帰ったり旅行に行ったりすることはいいことなのです。
実際、私のクライエントでもそうしている人たちもいます。田舎に帰って畑を手伝っていたら元気になった。昔留学していた国や街に帰ったらそこでホストファミリーに会って、しばらく暮らしたら元気になった。そういう人たちもいます。休職中はハワイでもイタリアでも、軽井沢でも箱根でも旅行はどんどん行きましょう。休職中の旅行は禁止されるべきではありません。
SNSを人事に報告する人も…
しかし、それをSNSに投稿するかどうかになると別問題です。
あなたが旅先で楽しんでいる様子を投稿したら、それを見て同僚たちはどう思うでしょうか。あなたが休職したため業務量が増えた状況の人もいます。嬉しく思わない人たちもいる可能性があります。
復職したあと、そのSNS投稿を快く思わなかった人たちと一緒に働く可能性もあります。
実際に私のクライエントでは、休んでいる人が旅行に限らず、充実した暮らしをSNSに上げていると、人事に報告する人たちもいます。悪意や告げ口というニュアンスではなく、働けないくらい具合が悪いのに、どうして楽しそうにランチをしたり、ゴルフやクラブに行ったりしているのか。もう働けるのではないかと疑問に思ってしまうのです。
決して、休職者は家にずっといなければいけないわけではありません。元気になるためにいろいろな活動をしていいでしょう。しかし、休職中のSNSとの付き合いは注意するようにしましょう。