「今まで大丈夫だったから」は通用しない
アニサキス食中毒は、ただそのときに腹痛や嘔吐で苦しむだけでなく、その後のアニサキスアレルギーの原因にもなります。アニサキス食中毒が年々増加傾向であることから、魚を生で食べる際は、今まで以上に予防対策をしっかり行うことが大切になります。
一番は、アニサキスが寄生している可能性のある魚介類を生で食べないことです。アニサキスが死滅する温度で十分に冷凍処理した魚であれば安全に食べることができます。採卵から出荷まで完全養殖のサーモンやサバはアニサキスの心配なく食べられるので、鮮魚独特の食感を味わいたい人も満足できるでしょう。
また、多少のリスクは残りますが、プロが捌いた刺身用の魚であれば、かなりの精度でアニサキスが除去されていますので、比較的安全に刺身を食べることができます。
「今まで大丈夫だったから」「自分はなったことがないから」が通用しないのが食中毒。少しの油断で一生後悔するようなことにならないためにも、アニサキス予防の注意点をしっかり守ってほしいと思います。
<参考文献>
「⾷品健康影響評価のためのリスクプロファイル 〜アニサキス〜」食品安全委員会 2025年1月