S&P500との比較

「たくさんの国や銘柄に分散するより、米国の代表的な企業500社で構成されるS&P500に投資した方が儲かるのではないか」、という人もいますが、オルカンの67%程度は米国株式で、米国にもかなりの割合で投資されています。

横田健一『増やしながらしっかり使う 60歳からの賢い「お金の回し方」』(KADOKAWA)
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米国だけに絞れば、期待できるリターンが大きくなるのと同時にリスクも大きくなりますが、米国以外の先進国や新興国が含まれていることによりリスクが分散されます。またオルカンは時価総額加重平均という手法で計算されており、米国が他国よりも成長すればオルカンの中での米国株の割合は自動的に高くなります。

わざわざ米国だけに絞って投資しなくてもいいのです。

オルカン、あるいはオルカンに準じた時価総額加重平均型のインデックスファンドに投資しておけば、全世界経済成長に平均的にある程度追随する形でリターンが生まれる可能性が高いといえます。最大のリターンが得られるという意味ではなく、リスク分散を図りながら効率的にリターンを得ることが期待できる、最大公約数的な最適解と考えています

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